『戦争のつくりかた』お話会レポート

絵本の編集に関わったひとりから、地元のお話会レポートが届きました。

絵本のつかい方のヒントとして、ぜひ。

絵本を持っている近しい友人たちに、「一緒に読む会やろう!」と持ちかけたところから『戦争のつくりかた』お話し会が始まりました。

これがなかなかおもしろいものだから、あちこちにニーズを見つけては、お話し会を続けています。

 絵本があればどこででもできるので、こんな風にやってる、というのをご紹介します。

おためしあれ!

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3人くらいから、最近では30人くらいの参加者があってやりました。

参加している人がそれぞれ、今気になっていること、わからないこと、知りたいこと、など参加の動機をまずその場に広げ、そこから、じゃあ今日 はこのページについて見てみよう!

と進めます。

 

お話し会、例えばこんな流れでやっています

 

・「戦争」って?

・絵本を読んでみましょう『戦争のつくりかた』

・それから10年後『新・戦争のつくりかた』

・予言の書?

・2015年、安倍政権の安全保障関連法でなにが変わったの?

・2016年 は参院選の年

   自民党の日本国憲法改正草案って?

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・「戦争」って?

 

少人数だと最初に一人ひとりが一言ずつ、自分の思っていることをその場に出すことから入るのですが、人数が多くなると時間の制約が あって、これがなかなか叶わない。

そこで一つのキーワード…例として「戦争」という言葉…に何が浮かぶかを尋ねてみました。

 

ある会では、ご自身は1945年以降に生まれたけれど、親は体験者でその姿を見ているという方が多くありました。そこでは親から聞いている体験談や、決して語らなかった父親の後姿、など個別でリアルな光景がたくさん出てきました。そして異口同音に「今、実はこの先どうなるんだろうと不安があります」と。

この手の話題は、これまで互いに交わす機会がなかったそうで、終わってからの感想には「あんなに皆さんが真剣に考えていたので、驚いた」とありました。

 

参加人数がとても多い場では、全員にキーワードから思いつくことを用紙に書いてもらって、それをホワイトボードに張ってもらい、私が読みあげる、という方法でやってみました。

 

・*絵本を読んでみましょう

絵本の画像をプロジェクターで映してテキストを私が読みました。

少人数だったり、プロジェクターの設備がないときには、絵本を全員でまわし読みします。

 

・『戦争のつくりかた』

2004年に『戦争のつくりかた』を出したことを、冊子版と、2004年版の実物を回しながら紹介。

「りぼん・ぷろじぇくと」とはどういうものか。

これに参加した「私」のきっかけが「2001年9・11」にあったという動機にも触れました。

それまで私は、この手の法律の中身についてなど関心を向けていなかったし、ほとんど知らなかったことも。

 

・それから10年後『新・戦争のつくりかた』

今回の本についての説明。

本文はそのまま、絵はすべて新しくなり、資料を拡充、年表と自衛隊派遣地図もつけたことなど。

 

…というわけで、たまたま私が参加者に入れば、りぼん・ぷろじぇくとに参加した一個人のエピソードが加わりますが、ここまでは『戦争のつくりかた』サイトや、絵本にも載せてあるので、そこをその場で読んでいただくといいのではと思います。

 

私も参加する場では「何人くらいで作ったんですか?」「普段はみなさんどんなことされてるんですか?」なんていう質問が、ここでは出ました。

「正確な数はわからない、というのは、私が関わっていますの申告があり、それを公にしてもオッケー、の確認が取れた人がここに名前を載せているので」とか…

「サ~? そんなに詳しく知らないんですよ、私も」なんてことを、たしか応えました。

 

・予言の書?

こういう言われ方もするのだけど、さてどうなんでしょう?

『新・戦争のつくりかた』巻末資料の年表をここで見る。

年表の見方の説明もここで行う。⇒これも絵本には書いてあります。

 

私のきっかけでもある「2001年9・11」を年表で見る。

そのあとの2003年に「武力攻撃事態対処法」があるのを見る。

解説を読みながら、この法律によって、戦後では始めて、戦争の時に政府機関や公的機関がどう責任分担して、どう動くかの骨組みが作られたことを確認。

 

2003年の⑥⑧ [40,42] と番号をふってある通りに絵本のページをめくり、6ページの本文テキストを読んでみる。⇒40ページの解説へ。

 「~の場合でなければ~することができない」を読み直せば

  「~の場合は~することができる」ということ。

 

8ページも同じように一緒にテキストを読み⇒42ページの解説へ。

 

年表に戻り、それより前の1999年には「周辺事態法」が通り、さらに戻って 1992年には「PKO法」が通っていることを、左側の国内外の出来事、ともつき合せながら見ていく。

 

「この頃、こんな報道があったね~」など、参加者からも当時の記憶の掘り起しがありました。「選挙監視員とかあったよね。文民警察官も派遣されて一人銃撃にあって亡くなったよね」 「NPOで行ってた若い人も亡くなったよね」というのは参加者から挙がりました。

 

次に、双方④とあるのに添って4ページへ。

4ページのテキストを確認してから、資料編38ページを見る。

自衛隊法」が改正されて本来任務の項が増えたことに触れる。

年表に戻って、この改正は2006年、安倍政権の時、を確認。

 

これらをひとしきり眺めてから、りぼん・ぷろじぇくと2016のサイトにあるクイズに入りました。

 

・2015年、安倍政権の安全保障関連法でなにが変わったの?

 

【安保法制クイズⅠ】 

ここで特に着目された事柄は米軍が一層、日本の防衛のために積極的に行動するようになったのか?テロへの対処が今回新たに強化されたのか?

 

【安保法制クイズⅡ】

一問目の解説は…

平和安全法制整備法案

には、以下の10本の法律の改正案がずらりと並んでいました。

 

新旧対照表

1. 自衛隊法 

2.国際平和協力法(PKO法) 

3.周辺事態安全確保法→重要影響事態安全確保法 

4.船舶検査活動法 

5.事態対処法 

6.米軍行 動関連措 置法→米軍行動等関連措置法 

7.特定公共施設利用法 

8.海上輸送規正法 

9.捕虜取扱い法 

10.国家安全保障会議設置法

 

…ここから「ね、予言の書ではないでしょう」と私が発言しました。

他の参加者からは「その頃に、これらはもうできちゃってたんですね」。

 

去年の安全保障関連2法が通って何がどう変わったのか、クイズで触れたあととその前とでは「これまでと認識が変わった」という感想が出ていました。

 

そして最後。

 

・2016年は参院選の年

   自民党の日本国憲法改正草案て?

 

ここで、りぼん・ぷろじぇくと2016サイトにある【基礎クイズⅠ・Ⅱ・Ⅲ】をやりました。

クイズの解説を見ながら、絵本の資料編54~55ページの日本国憲法と自民党改憲草案を読みました。

憲法とは何かを確認したことと、内閣の権限、緊急集会の存在、参院選てどういうものだったか、は特に皆さんの興味があって再認識されていたと思います。

 

「今度の選挙は、だからすごく大事だと思う」、と私は発言しました。

それに応じる「ほんとにそうだね」という頷きが、参加者の方々にもありました。

 

「お話し会」は、たいてい2時間くらいでやりますが、参加者相互にやり取りがあればあるほど実際触れられるページ、項目などは限られてきます。

そのため余計に、今日の参加者にとって、気がかりで日常に関わってもいる事柄、に触れるところから入っていきますが、それはご自身の中にニーズがあるってことだと思うのだけれど、参加された一人ひとりの興味を惹き、そのほかの情報もその流れの中で受けとめていかれるようです。

  

主催者のほうで、ぜひ伝えたいと思うことがあったとしても、まずは参加者の疑問や気持ちなどに耳を傾けるところから始めてみると、いろいろと発見があるし、会も盛り上がるなあ、とつくづく感じます。

 

 

ザックリと、こんな感じですすめています、を書いてみました。

絵本『戦争のつくりかた』をつかった「お話し会」、少人数でもやってみてください。

一人で読むのとは、また違った発見とか、再認識されることがあるかもしれません。

それが共有されることで、そこからまたなにかが始まるかもしれません。